スタイリストさんっておしゃれで洗練されたイメージがある方も多いのではないでしょうか?
着せるおしゃれと脱がせるおしゃれは全く考え方の違うものとなります。
通常皆様が、服を選ぶ時は少しでも自分をよく見せるために、コーディネートすることが多いのではないでしょうか?
体型のカバー、コンプレックスの解消、デートの時好印象に見せる、社会的に権威を表すためなど色々あると思います。
脱がすための衣装選びは考え方は少し違います。
脱いだ状態を一番綺麗に見せなくてはいけません。(着エロ、コスプレなどもありますけど、、)
脱いだ時、ギャップでさらに興奮していただかなくてはいけません。
台本を読み、作品にあわせてイメージを膨らませ、どのくらいのギャップが必要か、どエロストレートの方がいいのかなど、衣装のパターンを考えます。
“ロリウブな妹の処女を奪う”というテーマの作品で、女優さんが制服の下に、紫のTバックにスケスケのブラジャーをしていたら、イメージからかけ離れてしまい、リアリティがなさすぎてびっくりしてしまうかも知れません。
この場合は、制服の下には、薄い黄色の小花柄のフルバックの綿素材のパンツに、お揃いのフルカップのブラジャーを合わせるといいかなと思います。
露出が多ければ多い方がいいというだけの単純な問題ではないのがポイントです。
「フェイクとリアリティの境目を衣装で演出する」
起こり得る訳ないんだけど、もしこんなこと起こったらムフフだなと思ってもらえたら、大成功です。
消えるパンツ
AVを見ていて、脱がせた服や靴が画面から消えていると思いませんか?皆様よーく思い返してください。
確かにそうかも、、と思ったあなた。
それは私の仕業です。
カメラが回っている間の私の任務は脱いだ服をこっそり拾うことです。
前回の擬似精子コラムでも書いたのですが、カメラが顔を抜いている間は裏方さんの暗躍タイムです。
逆に、結合部のアップを撮影している時は、女優さんの水分補給タイムだったりします。
脱いだ洋服は、こっそり近づき回収します。
音を立ててはいけないので、素早く静かに忍者のように忍び、画角より出します。
特に靴は音がしやすいので、細心の注意が必要です。
下着は、ブラジャーはポケットに収納、パンツは手首に巻きます。
私の所属している現場では、女優さんの使用済みの下着が盗まれてはいけないので、常に私が管理していました。
ヘアゴムを忘れたら、パンツで髪を結んだり、ローションで手が濡れたらハンカチのように使ったり、意外に便利です。
普通にお弁当食べてますが、こんな感じです。(余談ですが私はスーパーカープファンです)
うっかりポケットがない服を着てしまった場合、服の上からブラジャーをつけてカメラが止まるまで過ごすこともあります。
服を脱いだまま、置いておくと、踏んで滑って転んでしまう危険もあります。
ずっと服が脱ぎ散らかしてあるのも汚くて、悪い方のリアリティがでてしまいます。
男優さんだと、脱いだパンツをちょうどいいタイミングで投げてくれる方もいます。
絡みの中心部に衣装があると回収が難しい時があります。絵的にも邪魔です。そういう時は、演者さんがこっそりパスして助けてくれます。
とてもありがたいです。ですが、演者さんに助けていただいたり、不要な手間をかけてはいけないので、こまめにきっちり拾うことが大切です。
ですが、5人以上の演者さんが集まる乱行物になってくると、回収が間に合わず、靴のみ先に回収して、そのほかは見つけ次第回収ということもあります。
臨機応変な対応が必須です
和装物はレンタル衣装のため、汚したり破れたりしてしまうと、追加費用が発生してしまうため、丁寧に急いで回収します。
帯留や、紐など小物もなくさないように、神経を使います。
レズ物の和装となると回収するものが多く、洋装よりも、緊張してしまいます。
着付けも、通常の和装とは違い、なるたけ簡易的に脱がせやすくしていたり、腰布を抜いたり、枕を入れていなかったり、和装の先生が見たらなんじゃこの着付けは??となるに違いありません。
着付けは私がYouTubeを見て、雰囲気で覚えて、エロくないところは削ったオリジナル着付けです。
全ての衣装を脱ぎ去って、演者さんが裸体になっている間は、回収した衣装をハンガーにかけたり、洗濯ネットに入れたり、靴の掃除をしたり、シミがついていたら染み抜きをしたりします。
ここできちんと分けておくことで、あとが楽になります。
カメラが止まると女優さんにバスローブを着せてあげます。
カメラが回っている間も意外に大忙しなのです
もし、裏方が大きな音を出したり、大胆に映り込んでしまったりしたら、カメラを止めなければなりません。
裏方のせいでカメラを止めるというのは、禁則事項です。
女優さんにも男優さんにも多大な迷惑をかけてしまうため、全て消音で仕事をしなくてはなりません。
花粉症の季節などは、くしゃみが出てしまう人は、撮影中は現場から閉め出されてしまいます。それくらい、音には気を使っています。
AV現場の裏方さんは全員忍者スキルが高いと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回は「ほんとの中出しもの存在しない説」について書いていきたいと思います。
よろしくお願いします♡
股にTーーー♡