こんにちは、キンタマ★スターです。皆さん出会い系アプリで使う名前って登録するごとに変えたりしてますか?
私は3つくらいの源氏名を使い分けしているのですが、大抵「雪子」「順子」「愛子」のような昭和ネーム。
男性に聞いたところによると女性は結構キラキラした名前が多いようなので、昭和ネームは逆に目立つらしいです。一度お試しあれ!
さて、このお話はもう長い間レスられているため、理想のセカンドパートナーを探すべくマッチングアプリをぶん回している人妻キンタマ★スターが、アプリで出会った人をカタログをめくるように回想する物語である。
ワクワクメールにワクワク!
理想のセカンドパートナーを探しているキンタマ★スターであるが、そもそもセカンドパートナーとは肉体関係を持たない関係らしいということを聞いた。なんとも清潔な関係ですね。
しかしキンタマ★スターに限ってはセックス付きセカンドパートナーでお願いしたいところである。介護付き老人ホームみたいな響きで、至れり尽くせり。
ただいくつか出会い系アプリを試してはみたけれど、いつも顔ぶれが同じだったり、自分が住んでいる地域の近くに住んでいる人があまりいなかったりしてなかなか素敵なお相手には巡り合えない。
そんなわけで今度は「ワクワクメール」という出会い系アプリに挑戦することにしたのであった。
ワクワクメールはとにかく会員数が多いことや、掲示板などのコンテンツが充実していることで有名な出会い系アプリ。前にワクワクメールのPR記事を読んでからずっと気になっていたのである。
会員数が多ければ多いほど出会いの数も増えるはず!とその名の通りワクワクしながらダウンロードボタンをポチリ。
いつも通りあまり出会い系アプリに慣れておらず、平凡な毎日に刺激を求める人妻プロフィールを作成するとめっちゃ男性からの足あとやメッセージが来る。
足あとを辿って色々な男性のプロフィールを拝見。そこでちょっと年上で、住んでいるところもそう遠くない男性にいいかも!をすると見事にマッチング。なんて話が早いんだ、ワクワクメール。
自営業でお金もありそうだし、メッセージはきちんとしていて感じが良いその男性とはかなりメッセージが盛り上がった。お互い既婚者ではあるものの、食事やデートをしてドキドキできる相手を探しているという目的も一致。
めっちゃええやん!とLINEを交換し、まずはランチをする日程を決めた。彼のおススメの中華料理店に連れて行ってくれるとのことである。おススメするからには美味しいのだろうし、もしかして回るテーブルのある中華料理屋さんかな?とワクワクが止まらない。
鼻毛ドリル兄さん登場!
当日、まさにワクワクしながらその男性との待ち合わせ場所に赴いたキンタマ★スター。指定された場所に止まっている、グレーの外車を見つけて駆け寄った。
「こんにちは!」
運転席側から手を伸ばして車のドアを開けてくれたのは、交換した写真よりちょっと毛量の寂しい男性。でもまあそんなことはもう慣れっこ。キンタマ★スターは構わず助手席に乗り込んだ。
「今日はよろしくお願いします」
シートベルトを着用して、改めて男性の顔を見てビックリ。顔の造りは写真と同じ、ちょっと渋めの中年男性。
私が驚いたのはそんなことではなく、彼の鼻の穴の片方から、尋常ではない長さの鼻毛が束になって、スクリューのようにねじれながらドーン!と出ていたことである。
すごい鼻毛…もう鼻毛ドリルじゃん。しかしなんで片方だけ?よく見ると彼はツルツルとした素材でできた淡い水色のシャツを着ていて、その胸元にパラパラと毛のような物が散らばっている。そして運転席側の小物入れに小さなハサミ。まさかここで鼻毛を切ったのか?
どうやら私はタイミングの悪いことに、彼が片方の鼻毛を処理したタイミングで到着してしまったようである。できれば家を出るときに切っておいて欲しかった。鼻から出ている生きた鼻毛と、胸に散らばった死んだ鼻毛の両方がとにかく目について仕方ない。
しかもよく聞いてみると今乗っている車は彼が修理したばかりの、お客さんの車だとのこと。客の車で鼻毛切るなよ。てか客の車で出会い系の女に会いに来るなよ。
お店に到着!しかし・・・
鼻毛は気になるけれど、鼻毛ドリル兄さん自体はとても愛想が良くて話しやすい人であった。なんとか鼻の部分を見ないで会話を楽しみながら、鼻毛の散らばった車でお店へ向かう。
「確かこの辺なんだけど…あっ」
目的地周辺で急に焦りだす鼻毛兄さん。どうしたのか、もう鼻毛以上のことじゃないと驚かないぞ。
外を見て固まっている鼻毛兄さんにつられて私も窓の外を見ると、そこには「本日定休日」という看板をぶら下げた中華料理店が。休みなんかい!
仕方ないのでその近くの洋食屋へ行くことにして、駐車場へ車をイン。駐車場の入口にある短い坂を上る途中、「ガツッ!」という音とともに車に衝撃。車高が低い車だったせいで、車の腹の部分をこすってしまったらしい。
「修理したばかりなのに…」と焦る鼻毛。だから客の車で来るなって!
テンションの下がった鼻毛とともに洋食屋で料理を注文。向かい合って座っていると、がぜん気になる片方だけの鼻毛。これが両方ならまだマシだったかもしれない。
一応ホテルに誘われた時のために新しいブラとパンツを着用してきたが、ジャケットすら脱がない展開になりそうだ。何より鼻毛の方も自分がぶつけた客の車の修理をしたいだろう。
「いただきます…」
注文したグラタンが熱すぎて、腔内の皮がベロベロになってしまう猫舌のわたくし。またもやテンションが下がり、あまり会話も弾まずに食事が終わった。
「これからどうする?」と訊いてくる鼻毛。
「うん、帰ろうかなー」帰りたい意志を伝えるキンタマ★スター。なんとなく気まずい空気で車に乗り込み、待ち合わせをした駅まで送ってもらうことに。
間が悪いことに待ち合わせの駅は現在地からラブホテル街を抜けたところにある。まだ昼間なのにも関わらずネオンの輝く建物の間を通りながら、ふいに鼻毛が言った。
「アプリで会った人と、その日にしたことある?」
アプリに慣れていない主婦を装っているため、「あるよ!そのうち1回はカーセックスだけどね!」なんて言えないキンタマ★スター。
「うーん、初回はないかな…」
やんわりと、今日はしませんよという意志表示。だって鼻毛がドリルみたいに出てるんだもん。正常位なんかしようものなら気になって仕方ねえよ。
「そっか…」
残念そうに私の手を握ってくる鼻毛。運転に集中してくれ!また車ぶつけたらどうすんだ。だから客の車で(以下略)。
「あ、この先で停めてくださーい」
適当な場所で車を停めてもらい、食事のお礼を述べて車を降りるキンタマ★スター。残念だが鼻毛とはこれっきりだ。車が見えなくなるまで手を振り、そのまま帰宅した。
最初から最後まで鼻毛が気になって気になって仕方がないランチデートであった。
ただ、鼻毛問題がクリアになれば彼とまた会いたいか、と考えたらそういう訳でもないし、多分なんとなくフィーリングが合わなかったような気がする。
理想のセカンドパートナーを探すため、キンタマ★スターは今日もアプリを開くのであった。